巳年(みどし)に寄せて

蛇
   巳年(みどし)に寄せて  ― 蛇体文土器 ―
 甕の口縁部に 鎌首をもたげる蛇。猛毒をもつマムシだ。
甕に手を入れようとする者に対し、毒蛇が守っているモノは何だろう。
貴重な秘薬か、神聖な酒か・・・。縄文人が最も恐れた動物は、
クマでもイノシシでもなくマムシであった。嚙まれれば命にかかわる
その毒性を利用して、縄文人はマムシにその守りを託したのであろう。
 縄文前期後半に始まる土器口縁部への装飾は、イノシシ・鳥、
そしてヘビ・トカゲ・カエルなどの爬虫類・両棲類に変わっていく。
その極みが火炎土器(かえんどき)であり、やがて人体文となって消滅する。
彼らがヘビに託した祈りは、その生命力の強さ、即ち冬を経て春に再び
蘇る再生能力であったに違いない。
 今年の巳年は、あなたの気力のよみがえりを促す、したたかな年となる―
―かも知れない。(東京都宮下遺跡出土 勝坂式土器)    (朝)

今年もよろしくお願いします。
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